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2、 家族になりたい おかいもの〜おかいもの〜っと♪ 今日のおかずはなんだろなっ、な〜ににしようかなっと・・・♪ ・・・あら?と、っとっとっと、誰かが袖を掴んでる・・・? 足元を見やると、そこには帽子をかぶった男の子。幼稚園くらいかな・・・? 「どうしたの?ぼうや」 と、聞いても何にも返してくれません・・・ええっと、これってもしかして・・・。 とりあえず、男の子の目線にあわせるようにしゃがみ 「ぼうや、おかあさんはどうしたの?」 と聞いてみたのですが 「・・・おかあ・・・さん・・・ぐすっ、ひぐっ、うぇ、ぇぇぇえぇぇん・・・」 あ、あらららあらあらあら、な、泣いちゃいましたっ。どうしましょうっ。 おろおろと困っていても、既に商店街の人通りはまばら。ちらちらと見る目が痛くてたまりません・・・。 うぅ〜、あなた達も子供のころこういうことあったでしょうにっ! でも、そんな事を思っていてもこの子は泣き止まない・・・。 「とりあえず。お名前、いえる?」 「ぐすっ・・・うぁぇ・・・」 「泣かないで。」 ぴたっと指先をおでこの間につけて、そこからじわじわと手を広げます・・・。 やがて頭を覆うように、温かみが感じられるように、撫でてあげます。 「もう一度、ね?お名前、言えるよね?」 「あ・・・ともき」 ともきくんですか・・・なんだかちいにい様みたいにやさしそうな名前ですねぇ〜♪ 「それで、おかあさんは?一緒じゃないの?」 「おかあさん・・・どこ・・・?」 ああー、泣き出さないでくださいな・・・。 これは、やっぱり、迷子?あっちゃー・・・時間を見るにもう殆ど閉店間際。多分お母さんもともきくんがうちに帰れたかどうかいろいろ迷っているはず・・・。こういうときには・・・。 「そうね・・・じゃあ、お姉ちゃんと一緒に探そうか?お母さん」 「う、うん!」 笑顔で、約束です♪ 手を繋いで夕暮れの町を歩いています・・・。 人が殆どいないおかげか、人探しにはもってこいの状況、多分お母さんが近づけばともきくんが反応するはずですから・・・でもとりあえずその前に 「ねえ、ともきくん、お母さんってどんな人なの?」 「えーとねぇ、こーんなにおなかがおおきいの!でっかくってきもちいいんだよ!」 ・・・それって褒めてるんでしょうかねえ・・・あはは♪ともかくちょっと太り気味のお母さんが、ともきくんのお母さんみたいですねぇ。 ここの商店街はちょうど十字路になっていて、行き交う人は常に真ん中を通ります・・・つまり、真ん中で待っていれば・・・きっと。 端っこに二人で街灯に寄りかかります。もう結構寒い季節、まだ4時だというのにもう涼風が立ってまいりました・・・ブルブルッああ〜、もうちょっとだけ着て来ればよかったかしら・・・軽率でしたねぇ・・・今日はすぐに帰るつもりだったのに・・・でも、ともきくんも心配ですし・・・。 「おねえちゃん?」 は、ああ〜・・・いけないいけない。今はともきくんのことを第一に考えなくちゃ、一人きりなんて・・・寂しすぎるもの・・・。それでも、町は無常に、徐々に人 通りも少なくなってきました・・・ああっ・・・。もう、私たちしか・・・いません。 そんなあ・・・お母さん、探しに来て・・・くれなかった・・・? 隣でちょっと寒げなともきくんをかばうように、自分を抱くようにして引き寄せます・・・。 「おねえちゃん・・・?」 「・・・ごめんね、私、ともきくんの助けになれない・・・」 不意に目頭が熱く、まぶたが水でぬれてきました・・・うぅ、こんなときに、子供のために何も出来ないだなんて・・・家政婦失格ですよぉ・・・。うわあっ・・・ 「・・・ぉーぃ・・・」 そのとき、ふと向こうから見慣れた体系、聞きなれた声が・・・やってまいりました♪アレは・・・まさしく♪ 「菊依!・・・よかったー、心配したぞ・・・っと!?」 ちいにい様っ! 菊依、思わず飛び掛っちゃいました♪ へへへぇ・・・これは正に、天の助けですねぇ! 「なるほど・・・そういうことだったのか・・・」 事情を話して、手伝ってもらえるか相談して見ました・・・するとちいにい様は嫌な顔一つせず、 「もちろん手伝うよ!早くお母さんを見つけ出して、一緒にしてあげよう!」 ・・・えへへぇ、すっごくうれしい言葉です・・・♪ずっと前にもこういうことがあったけれど、しっかりさっくり探し当てちゃったし・・・♪ 今回もきっと・・・。 ・・・でも、現実は残酷・・・もう人がいないことに加えて、店の暖簾がもう殆ど仕舞われてしまっていて・・・。 「人に聞くにも・・・人がいないんじゃ・・・参ったなぁ・・・」 ちいにい様ですらお手上げだなんて・・・そんなぁ・・・。菊依も頭を働かせてどうやってお母さんを見つけ出すか・・・考えを練っていました・・・けれど、考えれば考えるほど怖くなって、恐ろしくて・・・。もはや、この手しか・・・。 「ん・・・菊依?何処に・・・」 「・・・交番に行って、探してもらいましょう・・・もう、それしか方法が・・・」 そう、それしか方法が無いんです・・・独りぼっちにさせちゃうと思うけれど、けれどっ・・・ 「駄目だよ、菊依」 あ・・・ちいにい様が、菊依の頭を・・・撫でていらっしゃる・・・。 不思議と、今までの焦燥が、苛立ちが晴れていくようで、とっても気持ちが良い・・・。凄く・・・気持ちいい・・・。 「駄目だよ、菊依。交番に探してもらえれば確かに早いかもしれない、でも、その間ほとんどこの子は一人きりだ。お母さんにも会えず、話相手もいない寂しい状態には、したくない。」 ・・・はい。 今日のちいにい様の言葉は・・・まさしく、肺腑に処す言葉で・・・。 「はい、分かりました。ここで待っていてもしょうがないですよねっ・・・」 菊依たちはまた探し出しました。ともきくんは既に疲れちゃって菊依の背中でスースー寝息を立ててます♪ ちいにい様が代わろうか?といって下さいましたが、これは私の仕事ですから♪と断っちゃいました♪だって、今の菊依はお母さんなんですから・・・♪ 本当は楽しんじゃいけない状況なんですけれどね♪でも・・・もし、こうなれれば、そのときは本当に・・・。 ・・・?何か、振動が・・・ちいにい様?違う?あ、ともきくん起きちゃった。すぐに降ろしてあげますからね〜・・・。 暗がりの向こう、何かが・・・でっかい何かが、思い切りこちらに向かってきますっ!? うひゃああっ、な、こ、これはまずいかもっ、ちいにい様、下がってください、ここは私がっ・・・! 「ともきちゃ〜〜〜〜〜〜〜んっ!!!!」 え、お母さん・・・?ああ、確かに・・・横に大きいですねぇ・・・。あはは♪明らかに度を越えてますけどね♪ <br> 「おかあさ〜んっ!」 「ともきちゃん!」 がっしりと・・・強く、それでいてやさしくともきくんはお母さんに抱きしめられて、帰っていきました・・・えへへ、お達者で〜♪ 手を振るとともきくんも、お母さんも返してくれました♪ 「ばいばーい、ほっそいおかあさーん!」 ほ、ほっそいだなんてぇ、きゃは♪ もう、おませさんですねぇ、あの子・・・♪ 見えなくなるまで見送ると、菊依たちも「そろそろ帰りましょうか・・・?」というとちいにい様も頷きました。 さあ・・・そろそろ帰宅ですねぇ・・・さて、今日のご飯は・・・ご飯は・・・っ!? し、し、し、しまったっ・・・!ご飯買うの、忘れてたっ・・・!!! ええと家に在るのはなにがあったかしら買い置きのものなんて何もないしカップラーメンはちょうど切らしていたしええとほかには・・・。 菊依、菊依・・・。 え、あ・・・また、頭撫でられてしまいました・・・ふはぁ。 落ち着いて。 は、はい・・・うーん・・・やっぱり、何度思い出しても無いですね・・・困りました、家に買い置きとか、殆どないですから・・・あったとしても私のおやつぐらいです・・・。 如何しましょう・・・うーん、困りましたねぇ・・・・・クゥゥゥ・・・へっ、あ、あららあ、お、お腹が鳴っちゃいました・・・あはは♪ ああん、笑わないでくださいよぅ、ちいにい様ぁ♪菊依ちょっと恥ずかしいんですから・・・グゥゥゥゥゥ・・・。 ・・・えーと、さっきのは・・・ちいにい様ですか?ぷっ、あははははっ♪ご、ごめんなさい、ちいにい様、で、でも可笑しくて・・・あはははっ♪ 〜♪・・・ あら?この音は・・・? ちゃらり〜らり、ちゃらりらりら〜♪ ・・・ラーメン屋さん?屋台ですねぇ・・・♪そうだっ!今日はあそこにしましょ う!ね、ちいにい様っ!たまには菊依も食べるの側になりたいですよう、ねえ、ちいにい様あ♪ 「しょうがないなあ・・・へへへ」 えへへ、顔が笑ってますよ、ちいにい様っ♪まんざらじゃないんでしょう?では、早速突撃ですよーっ♪ 「へい、らっしゃい!」 あは♪威勢のいい大将ですねぇ♪これなら味も期待できそうですよ♪ 注文すると、すぐに大将は麺を茹でたてました♪スープがいい香りを出してますねぇ♪・・・ ねえ、ちいにい様・・・さっきのこと。迷子の子・・・。 昔、私たちにもありましたよね・・・そんな時。家族と一緒の時間。 お父さんがいて、お母さんがいて、ちいにい様と菊依がいて・・・。買い物に出かけて、ちいにい様だけ、どこかにはぐれて・・・みんなで探して、それで・・・やっと見つけたときにはもう真っ暗で、何も見えなくて・・・怖くて。 ちいにい様が、大事な人がいない事って、本当に・・・悲しいですよね・・・。 え へへ、何を考えているんでしょうね、菊依ったら・・・絶対、離れないのに。 ちいにい様の、ずっと、隣にいるって・・・みんなに約束したんですから。 あ、そんな不思議そうな顔をしないでくださいよう、辛子が目に沁みただけですから・・・。 「へい、おまちどう!」 あ、出来たみたいですねっ♪さ、早速いただきましょうよっ。 ・・・ちいにい様。大事な人・・・できますよね、きっと。 多分、私はずっと一緒にはいられない。悲しいけれど、それはずっと前から決まっていた事。 でも、それでもいいんです。菊依はずっと決めてたんです。いつか大事な人が出来るまで、ちいにい様のお世話をするって。 だから、今は、今だけは・・・こうやって、隣においてください・・・。 ・・・あっ!菊依のなるとー! それならお返しですっ!チャーシューいただきますよっ! はぐっ、もぐもぐ・・・うん、スープが染みてて美味しいっ。 えへへ、やっぱりちいにい様って、お仕えすると楽しい人です♪ あーっ!今度はメンマーっ・・・ 終 |